【トラブルシューティング】フォルダーリダイレクト環境で「ごみ箱」が機能しない(即削除される)原因と対処

VDI技術・トラブルシュート

概要

Windowsのフォルダーリダイレクト機能を使用して、デスクトップやマイドキュメントをファイルサーバー上に配置している環境において、ファイルを削除すると「ごみ箱」へ移動せず、即座に完全に削除されてしまう事象について解説します。

これはCitrixのデフォルト設定(ポリシー)が影響しており、ポリシーを変更することで通常のWindows同様に「ごみ箱」を経由させる挙動に戻すことが可能です。

環境と背景

  • 環境: Citrix Virtual Apps and Desktops
  • 構成: Windows標準の「フォルダーリダイレクト」を使用し、ユーザーデータ(Desktop, Documents等)をファイルサーバーへ保存している。

※フォルダーリダイレクトのメリット データをサーバー上に集約することで、PCごとのバックアップが不要になり、ファイルサーバー側での一括バックアップや「以前のバージョン(VSS)」機能によるユーザー自身での復元が可能になる等の利点があります。

発生した事象

デスクトップ上のファイルを削除した際、通常であれば削除されたファイルは「ごみ箱」アイコンに移動されますが、本環境では以下の挙動となります。

  • 現象: 削除操作を行うと「完全に削除しますか?」等の確認、あるいは問答無用で即座に消去される。
  • 問題点: 誤って削除した場合に、ユーザー自身でごみ箱から復元できない(VSS等を知らないユーザーにとっては「消えた」認識になる)。

原因:Citrixポリシーの競合

Citrixには「ユーザーフォルダーのリダイレクト(Special Folder Redirection)」という機能があり、デフォルトで「許可」されています。 この機能が有効だと、セッション内のデスクトップフォルダー等の扱いがCitrix独自の制御下(またはクライアントドライブマッピング的な扱い)となり、Windows標準のリダイレクト先(サーバー共有)のごみ箱機能が正しく動作しない場合があります。

これはCitrixによる意図された仕様です。以下は関連KBからの抜粋です。

XenApp は大規模環境で複数のユーザーによる同時使用を想定して設計されています。 
そのため、フォルダリダイレクトが設定された環境におけるプロファイルの膨張を抑制するために、ファイルやフォルダを削除した際にごみ箱へ移動せず、そのまま削除されるように設定することを推奨しています。 

解決策

Citrix Studioからポリシー設定を変更し、Citrix側のリダイレクト機能を無効化します(Windows側のGPOリダイレクトを正として動作させます)。

手順

  1. Citrix Studio を開き、「ポリシー」を選択します。
  2. 適用するポリシー(または新規ポリシー)の編集画面を開きます。
  3. 以下の設定項目を検索します。
    • カテゴリ: ICA \ ファイルリダイレクト
    • 設定名: ユーザーフォルダーのリダイレクト (User folder redirection)
  4. この設定を 「禁止 (Prohibited)」 に変更します。
  5. ポリシーを保存し、ユーザーセッションに適用されるのを待ちます(次回ログオン時から有効)。

この設定により、Citrixによる干渉がなくなり、Windows OS標準の挙動(サーバー上のごみ箱機能)が有効になります。

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